手 考 足 思

 床に敷いたキャンバスの上に立ち、腰を深く落とすと、手足は円弧を描きはじめます。これは太極拳の動き。頭でなく手足を使うとそこに他力が働き、思惑を超えた何かが起こります。頭で作り上げるものではない、それは手足からふと生まれるもの。既知の自分は氷山の一角、水面下には未だ見ぬ自分が眠っている。